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【海外院への留学と国際機関勤務】「途上国での経験を求めて」~坂本さんインタビューvol.3~

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2021/06/07

【海外院への留学と国際機関勤務】「途上国での経験を求めて」~坂本さんインタビューvol.3~

# 文科Ⅱ類

# 教養学部

今回は、文科Ⅱ類から国関に進学し、卒業後はP&Gマーケティング、海外大学院留学、国連WFP、そしてJICAと様々な場所から国際協力に貢献されてきた坂本和樹さんのインタビューvol.3をお届けします。vol.3では、P&Gを退職された後の坂本さんのキャリアについてお伺いします。

 ──なるほど(笑)。坂本さんはその後P&Gを辞めていらっしゃいますが、今P&Gでの仕事も国際協力の1つの在り方なのではないかと思いました。P&Gに残ろうとは思わなかったのですか?

それは少し迷いましたね。退職直前に、中東とアフリカの戦略拠点であるドバイでの仕事を次のアサイメントとして依頼されていました。それはそれで面白そうだなと思っていました。ただ、P&Gはアメリカ資本の会社で株主の主張が強いんですよね。株主は企業に対して短期的な利益を挙げるように圧力をかけることもあるんです。結果として、例えば東南アジア諸国のビジネスはやはり首都付近の富裕層がメインターゲットになりますし、途上国開発を主目的に働くのであればP&Gでは考え方が合わないと思い、上司と話し合って辞めることにしました。P&Gは国連とパートナーシップを組んだりSDGsにも力を入れている企業なのですが、やはり主目的はビジネス(利益の最大化)なので違和感を感じたところはありました。もともとのキャリアプランにあった、国際協力をやるのには修士号を取ってから入るのが良いかなと思い、退職前に大学院に出願しました。



 ──そうなんですね。国際協力のキャリアで修士号が条件というのは聞いたことがあるのですが、就活をせずに学部から院進するパターンもあると思います。学部時代、院進を考えたりしていましたか?

正直なところ、国関の勉強が大変だった反動で一度勉強から離れようと思って院進は考えませんでした。ただ、国連やJICAにいる人でストレートで修士号を取っている人は特に日本人では多いですよね。



 ──そうなんですね。それでは、留学先としてサセックス大学院を選ばれた理由を教えていただけますか?

開発学ではアメリカとイギリスが有名なんですよね。加えて、ヨーロッパでは修士が1年で取れるので、早く終わらせられるし学費も比較的安いイギリスに絞りました。サセックス大学院を選んだ理由としては、大学院の位置するブライトンという田舎町は天気も良く比較的温暖で、雰囲気も好きだったというのが1つです。また、開発学の大学ランキングでサセックス大学院は世界1位だったんですよね。評価の高い大学院に行けば問題ないだろうと思ったのも理由です。



 ──なるほど。そこでは授業はすべて英語ですよね。英語面はP&Gで鍛えられたのですか?

はい。P&Gの1,2年目で鍛えられました。P&Gでは日本のオフィスでも外国人の方が勤務されていますし、ミーティングの資料やメールも英語なんですよね。そこでなんとか身につけてシンガポールに行ったのですが、現地の英語はまた異なる部分があって困りましたね。3年滞在して身につけて帰り、留学のために必要なIELTSのスコアは1回で出たのですが、本場であるイギリスの英語はアジアの英語と全然違うんですね。スピードは速いし慣用句も多いし、行ったら行ったで困りましたね。



 ──大学院ではどのような勉強をされたのですか?

私は開発学部 (Institute of Development Studies)で「開発とビジネス」というコースに所属していました。民間セクターを活用してどのように開発効果を最大化するかがメインのテーマでした。政府の立場から見たときに、例えば産業政策についてや金融セクターの規制はどうしたら良いかなどを扱いました。必修と選択の授業があり、興味のあった栄養については選択科目で勉強しました。それは後々国連WFPの面接で役立ちましたね。他のコースの授業も取っていましたが、他のコースはジェンダーと開発や気候変動と開発などだったので、色々学びつつも全て開発学の中に収まっていたという感じでした。

The Institute of Development Studies (IDS) is a global research and learning organisation for equitable and sustainable change. | Institute of Development Studies



 ──なるほど。論文執筆後に国連WFPにお勤めになったと思いますが、そう考えたのはいつ頃だったのですか?

2020年の2,3月ですね。外務省のJPO派遣制度を利用して国際機関で働こうとを考えていたので、修士論文を書き終えて修士号をもらえるまでは、JPOに繋がることをしようと思いました。それまでの民間企業のキャリアだけでは国際機関で正社員として働く経験が足りていないと感じ、国連のインターン・コンサルタント(契約社員)やJICAでポジションを探していました。偶然、コンサルタントを国連WFPの日本事務所が募集しており、面接をして無事採用されたので勤務を始めました。国連WFPでの仕事内容は、日本政府とパートナーシップを強化し、WFPへのODA (政府開発援助)の拠出金を最大化することでした。

United Nations World Food Programme - ja.wfp.org

国連WFPは憧れの機関で、在籍中にノーベル平和賞を受賞することも出来て、非常に楽しかったのですが、途上国での経験を積みたいと思い、JICAの企画調査員という2年契約のポジションに応募しました。2021年の1月からインドネシア事務所に所属し、ビザが発給されるまでの数ヶ月間の日本からの遠隔勤務を経て、現在ジャカルタに在住しています。



 ──インドネシアの勤務はどのような内容ですか?

「中小企業・SDGビジネス支援事業」と「草の根技術協力事業」という、日本の企業・NGO・地方自治体・大学がインドネシアで事業をするための支援をしています。具体的には応募案件の審査をしたり、採択された企業・団体へのコンサルテーションや、JICAのネットワークを生かして彼らをインドネシアの省庁や地方自治体へ繋げたりしています。その結果、日本の企業・団体のビジネス拡大や事業成長を通して、インドネシアの開発課題を解消していくことを狙ったものになります。

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