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【海外インターン】弁護士キャリアに影響を与えた国際機関での経験~羽深さんインタビューvol.3~

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2021/08/30

【海外インターン】弁護士キャリアに影響を与えた国際機関での経験~羽深さんインタビューvol.3~

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今回は、文科Ⅰ類から法学部に進学し、法科大学院を卒業された後、弁護士として法律事務所だけでなく金融庁や経産省でも勤務され、国際的に活躍されている羽深宏樹さんのインタビューvol.3をお届けします。 vol.3では、羽深さんの海外経験とその経験から得たものについてお伺いしました。

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 ──現在に至るまで海外で非常にご活躍されていると思いますが、その転機は何だったんですか?

ロースクールを卒業する時にあった、1か月間海外でインターンをさせてもらえるプログラムです。それまで海外経験はなかったのですが、応募して1か月間パリに行ったんですね。そこでの法律事務所のインターンがすごく充実して楽しかったです。パリに行くということだけでも視野が広がりましたし、さらにブリュッセルの欧州委員会の競争法に関するヒアリングにも同席して、大きな会議を見て、単純にかっこいいなと思ったんです。国際的な案件に対して各国から関係者が集まって議論するという、日本にいるとどうしても見づらい部分が見られて、国際的な舞台への憧れを強くして帰ってきました。


 ──なるほど。それはとても貴重な経験をされたんですね。

はい。ロースクール卒業後、今度は1か月ではなくもっと長い期間、海外、それも国際機関に行きたいと思いました。というのも、インターンで見たEUでの欧州委員会によるヒアリングがとても印象に残っていて、時間があればもっと重厚な経験ができるのではないかと思ったからです。国際機関で自分が行ける場を考えたときに、ロースクール時代に取っていた国際法の科目がWTO法だったので、じゃあWTOにしようということで応募しました。当時は知らなかったのですが、国際機関のインターンってすごく倍率が高く、当時でも200~300倍くらいだったみたいなんです。私はそんなことも知らず、応募して返事を待っていたのですが連絡は一向に来ませんでした。そんな中で、私の応募が国際機関で働く日本人の方の目に留まったようで、その方が本気で入りたいのならば直接アプローチをかけないと難しいことを教えてくださいました。それを受けて外務省の人やWTOの方とお話をして自分のやりたいことなどをプレゼンしました。それでも一向に連絡は来なかったのですが、ほとんど忘れかけていたころに採用通知が届き、3週間後からスイスのジュネーヴで勤務と知らされて慌ててジュネーヴへ飛んで半年間インターンをしました。


 ──凄く急なんですね。そこでの半年間は羽深さんにとってどのようなものでしたか?

自分の人生の1番の転機になりましたね。まず、世界中から集まってくる自分と同年代の非常に優秀な人達と交流を持つことが出来たのが大きかったです。

一方で、自分の国際舞台での価値のなさに愕然としました。英語がうまく使えない時点で自分の意見を伝えられないし、他の人たちの話が分からないという語学の壁がありました。

また、専門知識という面でも、日本の法律知識は国際舞台ではおよそ通用しません。誤解がないように補足すると、知識自体は役に立たなくても頭の使い方や論理の組み立て方や主張の伝え方は凄く役に立ちました。一方で、海外から来ている同僚のインターン生はWTOの法律の専門知識を持っていて、それ以外にも金融工学や環境学といった他の分野のバックグラウンドを持っていたんです。自分は世界の中では全然かなわないと痛感したのが大きな気付きでした。ただ一方で、言葉も専門知識もかなわないけれども、自分だからこそ出せる価値があるのではないかと感じたのも事実です。これは専門知性とは違う話ですが、色んな人を招いてコミュニティをつくり、大きな人間の輪を作るのは自分が活躍できるフィールドなのではないかと感じて、語学と専門知識さえつければ闘っていけるのではないかと思ったんです。