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【理Ⅰ→シス創→院】研究活動で得た、コンサルに活きる経験とは?~【EY】杉山さんインタビュー~

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2021/10/23

【理Ⅰ→シス創→院】研究活動で得た、コンサルに活きる経験とは?~【EY】杉山さんインタビュー~

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今回は、理科Ⅰ類から工学部システム創成学科システムデザイン&マネジメントコースに進学した後、修士課程を修了し、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社に入社した、杉山仁奈さんのインタビューをお届けします。システム創成学科で学んだことや、院進をした理由、研究に打ち込んだ経験などについてお聞かせいただきます。

──理科Ⅰ類を受験されたのはなぜですか?

杉山さん

初めから、何かを勉強したいという強い希望があったわけではなかったです。理系科目が好きで、生物よりは物理や化学のほうが得意だったので、理学部や工学部に進学する人が多い理科Ⅰ類を選びました。

──その後、工学部システム創成学科に進学されて、どのようなことを勉強されていたのですか?

杉山さん

社会や物理といった幅広い分野において、プログラミングを通してシミュレーションを行うのですが、かなり特殊な学科と言えるかもしれません。学部時代は、某フリーマーケットアプリと共同研究をしていました。フリマアプリで悪意を持って悪さをするユーザーをあらかじめ分析し、発見することができないかという社会シミュレーション寄りの研究です。

4年生になって入った研究室が社会シミュレーションを中心に行っていて、もともとは与えられた研究テーマだったのですが、始めたらすごくおもしろくて。フリマアプリという多くの人が利用するものを対象に、自分の研究がどのように役に立つのかがイメージできて、取り組みやすかったですし、何よりやりがいがありました。

──大学院に進学したのは、どのようなお考えがあったのでしょうか?

杉山さん

システム創生学科の学生の院進率は5割くらいで、私も院に進むか就職をするか迷いました。でも、システム創成学科では卒業研究に費やす期間が3カ月間とかなり短く、先生に助けていただいた部分も多かったので、自分の力で研究してみたいという思いがありました。それで、修士までやり抜いてから就職しようと決めて、院進することにしました。

──大学院では研究室を変えられたとお聞きしますが、なぜですか?

杉山さん

学部で社会シミュレーションを扱ったので、院では物理シミュレーションを経験したいと考えました。私が取り組んだのは「反応拡散現象」というもので、例えば、新型コロナウイルスの広がり方についても、罹患した人が誰と接触し、その人がどのくらいの確率で発現するかといったことを、この反応拡散現象をもとに説明ができます。私は、現象そのものというよりは、その現象が人の目にどう映るかという可視化の点に注目して研究を行いました。どこで強く広がり、どこで反応を抑えられるかが可視化できれば、現象をさらに深く理解できると思ったからです。

──研究活動を進められてきて、仕事に役立っていると思うことはありますか?

杉山さん

反応拡散現象の可視化というのは先行研究がほとんど存在していなかったので、自分で一から考えなければいけないことがたくさんありました。そうした「わからないもの」に対して自分でアプローチ方法を考え、仮説検証のサイクルを回していくという経験は、今につながる力になっていると思いますね。

──ほかに、学生時代の経験で役立っていることはありますか?

杉山さん

3年生から情報学環教育部に入り、情報やメディア、ジャーナリズムなどについて学んだことでしょうか。学科では経験できない分野について勉強したいと思いチャレンジしたのですが、とても刺激的な2年間になりました。

広告業に従事されている方が講師としていらっしゃって、顧客というものの考え方について教えていただいたことは、今でも印象に残っています。私は、顧客といえばレイヤーは1つだと思っていたのですが、実は何層にも分かれています。この人にはすごく響くというレイヤー、もう少し頑張れば届くかもしれないレイヤーなど、個々によって距離がある。だから、誰に対して話しているのかということはすごく重要なのだと感じました。相手によって話し方や伝え方を変える必要があるという学びは、きっとこの先の仕事に生きてくるのではないかと思います。

──修士を修了し、コンサルティングファームへの就職を果たされました。工学部からコンサルティングの世界に飛び込むのは、めずらしいことではないのでしょうか。

杉山さん

私が院生だったころは、先輩や同期もコンサルティングファームに就職する人が結構多かったです。システム創成学科に進む人の中には、私と同じように、やりたいことがさほど明確ではなくて、だからこそできるだけ多くのことを学べる学科に進もうと進学した学生がすごく多くいました。就職においても同じ考え方で、さまざまな業界と仕事ができるコンサルティングファームは、非常に魅力的だと考える人が多かったのではないでしょうか。実際に私もそう思って、就職活動はコンサル業界に絞って進めていました。

──学生時代の過ごし方について、東大生にアドバイスをいだけますか?

杉山さん

私は1年生からラクロス部に所属していたのですが、3年生で情報学環に進むことになり両立が難しくなってしまい、2年生で辞めてしまいました。後悔はしていないものの、4年間、辛いことや苦しいことを乗り越えた仲間というのは、その先の人生においてきっと大事な存在になるのだろうと想像します。私の場合、一人で研究を進めることが多い学問だったので、一層そう感じるのかもしれません。今、サークルや部活動などをやっているなら、ぜひ最後までやり遂げてほしいなと思いますね。


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