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【理Ⅱ→農→院】研究者志望の私がコンサルティングファームに就職した理由~【EY】堺さんインタビュー~

進学選択

2021/10/28

【理Ⅱ→農→院】研究者志望の私がコンサルティングファームに就職した理由~【EY】堺さんインタビュー~

# 理科Ⅱ類

# 農学部

# 大学院

# 外資系コンサル

今回は、理科Ⅱ類から農学部生命化学・工学専修に進学した後、修士課程を修了し、EYストラテジー・アンド・コンサルティング株式会社に入社した、堺隆之さんのインタビューをお届けします。農学部生命化学・工学専修で学んだことや、院進をした理由、研究に打ち込んだ経験などについてお聞かせいただきます。

──まずは、堺さんが理科Ⅱ類を選ばれた理由を教えてください。

堺さん

農学部への進学を希望していたので、その入り口となる理科Ⅱ類を希望しました。私は微生物学に興味があって、微生物が持つ素質について研究したいという思いがありました。微生物学を勉強できる学部は、他にも薬学部や医学部があるのですが、いずれも薬学や医学のために研究するというイメージがあって。私は純粋に、微生物の生き物としての生態に興味があったので、農学部がいちばん適切な進路だと考えました。

──実際に農学部に進学し、どのような研究をされていたのでしょうか?

堺さん

研究は大きく応用と基礎に分かれます。応用は人の役に立つ研究、例えば薬を作ったり、人間の健康を維持する方法を考えたりするもの。乳酸菌などは応用研究の対象となります。私が従事していたのは基礎研究のほうで、微生物が生き物としてどういうメカニズムを持っているのか、過酷な環境で生き延びているときに、どんな遺伝子が貢献しているのか、といった遺伝子学的な研究をしていました。

──おもしろそうな研究ですね。その後、大学院にも進まれたのですね。

堺さん

ええ。もともと研究者を志望していたので、農学部に進み、研究室に配属されてからが本番だと思っていました。自分の周りでも、理系の学生はほとんどが院進するので、大学院から研究者へ、というのが自分の進むべきキャリアだと考えていました。

──研究者から就職というキャリアに目が向くようになったのは、どのようなきっかけだったのでしょうか?

堺さん

4年生から研究室に入り、本格的に研究活動が始まりました。研究自体はとてもエキサイティングでおもしろく、やりがいを感じられるものでした。ただ同時に、研究室という閉鎖的な環境に少し違和感を覚えるようにもなっていって。来る日も来る日も同じメンバーで研究に没頭し、自分の研究が人の役に立つのは何十年後か、何百年後かわからない。そういう状況が2年、3年と続くわけですね。覚悟していたこととはいえ、次第に、もっとオープンな環境で、顔の見える誰かの悩みを解決する仕事に関わりたい、という欲求に駆られるようになりました。

──それで、就職という選択肢が視野に入ってきたのですね。

堺さん

はい。違和感を抱えたまま博士課程に進み、研究を続けていくというのは自分の性分に合わないなと思って。悩むくらいならチャレンジしたほうがいいと考えて決断しました。

──コンサルティングの仕事に興味を持たれたのはなぜですか?

堺さん

コンサルティングは、まさに顔の見える誰かの悩みを解決するために、どうやったら貢献できるだろうかとひたすら考えて行動する仕事。民・官・学、あらゆる業界のお客様に対して、多様なメンバーとともに、様々な外部の専門家の知見を総動員して課題を解決していくという、オープンでコラボレーティブな環境にとても魅力を感じました。

──将来の目標が見えてきて、就職活動の他に取り組まれたことはありますか?

堺さん

そうですね、お話するのも恥ずかしいくらいですが(笑)、まずは世の中のビジネスを知るところから。ビジネス系の新聞や、経済、経営、会計などの教科書を読んで、ビジネスとは誰がどういうふうに動かしているのか、ということをコツコツと勉強しました。

──実際にコンサルティングの道に進まれた今、学生時代を振り返ってどのように感じていらっしゃいますか?

堺さん

農学部、そして大学院に進んだことはまったく後悔していませんし、私の人生の糧になっていると感じます。同じ興味を持ち、大変な期間を乗り越えた仲間たちは一生の友達。何よりも得がたいものです。また、研究のスキルを身につけられたことも大きな収穫でした。

──学生時代の研究活動が、今の仕事にもつながっているのですか?

堺さん

はい。研究とコンサルティングは、似ているところがあります。チャレンジングな要素を秘めた未知のテーマに対して、背景を調査し、アプローチを考え、オーナーシップを持ち取り組み、最後にとりまとめて報告する。こうしたプロセスは両者に共通するものです。

私が研究対象としていた微生物は目に見えない生き物なので、その中で何が起きているのかは想像するしかありません。初めに想像していたメカニズムがどうやら違うとわかったとき、再びゼロベースで考えなければいけなくて、研究では最もつまずくポイントなのですが、想像力を働かせながら仮説を再設定してアプローチを柔軟に変えていくという経験は、現在の仕事にも大いに生かされていると感じますね。

──学生生活において、勉強以外にもやっておくべきことはありますか?

堺さん

研究活動で忙しくなる前に、もっとコミュニティの幅を広げておけばよかったなと思うことがあります。大学に入ると、一気に世界が広がって不安になることもあると思います。だから、サークルなどのコミュニティには、心が落ち着く場所としての役割を求めてしまいがち。私もクローズな世界を選んでしまいましたが、1,2年生で時間が自由に使えるうちは、いろいろなコミュニティに関わり、自分の活動のフィールドを広げるというのも選択肢のひとつだと思います。もちろん、ひとつのコミュニティにじっくり関わったり、特定のコミュニティに属さずに我が道をいったりする人もいるでしょう。考え方はそれぞれですが、大事なのは、そこから何を得るかということ。自分が歩んだところから得た学びに気づくことが、とても大切なのだと思います。


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