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進学選択

【理Ⅰ→計数工学】可能性を温存する進振り~栫井さんインタビューvol.1~

進学選択

2021/12/09

【理Ⅰ→計数工学】可能性を温存する進振り~栫井さんインタビューvol.1~

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今回は、理科Ⅰ類から工学部計数工学科へ進学したのち、経済産業省に入省、現在は独立して株式会社Publink(以下:Publink)を運営している栫井誠一郎(かこい・せいいちろう)さんのインタビューをお届けします。vol.1では、工学部計数工学科を選ばれた理由と大学生活での挑戦についてお聞かせいただきます。

──栫井さんは理科一類から計数工学科へ進学されていますが、それはなぜでしょうか?

栫井さん

まず、私は劣等生でした(笑)。工学部計数工学科は当時底点が低かったんですよ。とはいえ、もちろん自分の中で選ぶ基準はありました。私にとっては、自分の将来の可能性を狭めないことが非常に重要だったんですね。計数工学科では幅広い分野を扱うため、選択肢を広く保つことができるんです。

結局現時点で自分にとって何が最適かってわからないので、できるだけ幅広く、また後から変えることのできる選択をしておくのが正解だと思いました。これは大学受験の学部選択や就職に関しても同じだと考えています。

──計数工学科以外に進学を迷った学科はありますか?

栫井さん

点数が低かったので迷うことはできませんでした(笑)。マテリアル系の学科には行けましたが、自分の専門を材料系にする気はありませんでしたし、そもそも自分の専門をまだ決めるつもりはありませんでした。

──実際に計数工学科へ進学してどのようなことを勉強したのですか? 計数工学科の良さはどのようなところにありましたか?

栫井さん

計数工学科では、数学も物理もプログラミングも幅広く学ぶことができます。その点でこの学科を選んですごく良かったなと思いますね。学部の4年間でスペシャリストになることはできないので、その間に色々なことを幅広く勉強して頭の中に「地図」を作れた方が良いと思いますよ。

 どうしても大人になってからの「職業」ってとても狭いので、金融なら金融、公務員なら公務員の世界の繋がりばかりになってしまうんですね。だから、そういったとても狭い世界に入った後でも他の世界が存在することを認識して、学生の内も、社会人になってからも広く世界を知るべきだって思えると、30歳40歳になってからの伸び代が全く変わってくるのは実感しています。

──ありがとうございます。大学生活は必ずしも勉強一色ではないと思いますが、その他にどのような活動をされていましたか?

栫井さん

そうですね。私は、中学と高校で筑駒(筑波大学附属駒場中学・高等学校)という男子校にいて、大学も理Ⅰだったので実質男子校のようなものでした。当時(入学直後)鍛えるべきはコミュニケーション能力だと思って、テニサー三つに入って恋愛に失敗してばかりでしたね(笑)。

──そうなんですね(笑)。コミュニケーションが苦手なのにいきなりテニサーへ飛び込むのは抵抗はありませんでしたか?

栫井さん

実は高校2年生の頃にプチ成功体験をしていて。その経験から、0からでも飛び込めばなんとかレベルを上げられる、周囲も認めてくれると思っていたんです。

筑駒は主体性を持って動くことが重要な学校なのですが、高校入学当初はそのカルチャーに慣れなくて、喘息持ちで運動も苦手で学力もなくゲーセンにばかり行っているような人間でした。一方で友達100人欲しいとか周りから好かれたいみたいな理想は持っていたんですね。高校1年生の終わりくらいまでそのギャップに苦しんでいました。しかし、「周りの人に好きになってもらおうとか思う前に、自分が自分のこと好きじゃないな」って気付いたことがきっかけで「じゃあどうやったら自分が自分のことを好きになれるんだろう。自分のどこが嫌いなんだろう。」と問い直すようになりました。そこで一つ脱皮経験をして、自ら進んで真面目に勉強するようになり状況が改善したんですよね。

結果的に大学のサークルの一つでは部長をやっていました。それでも私と周りの間で執行代の熱量に差があり、周りと距離が生まれてしまうこともあって失敗経験の積み重ねでしたね。

──思春期ならではの脱皮ですね!

栫井さん

そうなんです。おっさんになった後にそこの脱皮って難しいので、若いうちに本能的、感覚的な自分の心の本音に気づけるようになれるかどうかっていうのはすごく大事ですね。東大生はロジックで考える人が多いと思うので尚更だと思います。


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