進学選択
進学選択
2022/06/13
# 理科Ⅱ類
# 工学部
――なぜ東大の理科Ⅱ類を目指されたのでしょうか?
豊間根青地
僕は高校の教科の中では生物が好きで、学部は農学部に行こうと思っていました。それで京都大学の農学部に食品生物化学科って学科があって面白そうだなとは思っていたんですけど、どうせ目指すなら東大を目指すかってことで目指しました。そこまで深い理由はなかった気がします。あとは両親が東大で、自分以外(の兄と姉)は東大ではなかったので、母に「お父さんは子供の中で1人くらい東大に行って欲しいと思っていると思うよ」といったようなことを言われていたっていうのもあるかもしれないです。
――農学部に進学しようとしていた豊間根さんですが、最終的に工学部都市工学科に進学しています。その辺りの理由はなんだったのでしょうか?
豊間根青地
もちろん初めは農学部に行こうとしていたんですけど、駒場で生命科学っていう必修の生物の授業があるじゃないですか、こういう生物のこういう細胞の中でこういうたんぱく質が…みたいな話をやるわけなんですけど、それに興味ないなって思っちゃったんですよね。もっと生活に直結することをやりたいなって思ったんです。
僕はもともと数学と歴史が嫌いで、どっちがより嫌いだろうと思った時に歴史だったから理系に進んだくらいの人間なので、工学部と理学部は選択肢から外れていましたでも、ある時ボート部の先輩に、「工学部の社会基盤とか都市工は理系理系していないからおすすめだよ」と言われて、なら進むかーって感じになりました。しかも、実は僕の父親も都市工出身なんですよね。
――なんとなく引っ張られていますね(笑) 都市工ではどのようなことを学びましたか?
豊間根青地
僕がいたのは学部だけなんですけど、本当に都市に関してあらゆることをやります。都市デザインから法律、コミュニティまでですね。実習では「ここに建物を建てるならどうするか」や横須賀市の「マスタープラン」っていう市全体の方針を考えてみることもやりました。街に関することは何でもやってましたね。本当に文系と理系の間みたいな。
――学生時代にやっていてよかったことはありますか?
豊間根青地
まずあるのはボート部ですね、Hard Thingsでした。若い頃の苦労は買ってでもしろって言葉があると思うんですけど、これは一定数あるなと思います。ボート部はほぼ毎日練習があって、戸田の合宿所に週5日くらい泊まっているのが実情でした。早朝に起きて2時間くらいボートを漕いで、そこから学校行って授業を受けて、帰って筋トレして練習っていうスケジュールでした(笑)ボートは2000mの直線で勝負が決まるんですけど、それを漕ぐ6分半くらいずっと全力で漕ぎ続けるんです。これは本当にしんどくて、あれより辛い瞬間はないなと思います。それこそ海外とかだと、大学でボートをやっていたってことは兵役をくぐって来たくらいの勲章として見られることもあるみたいです。
もう一つは色々なバイトを経験したことですね。やっぱり社会人になるとそういうこと(色々なアルバイトを経験すること)ってできなくなりますから、学生時代にやって色々な意味で視野を広げておくといいと思います。
ーー豊間根さんの学生時代のお話を聞いていると、そのときどきの自分の感じたこと、心の声に従っている印象を受けました。また、所属されていたボート部のお話をしているときは特に楽しそうにされていて、運動部の絆の深さや、ハードさ故の思い出深さ、誇りに思っていることが伝わってきました。次の記事では、就職活動から新卒で就職されたサントリー時代のお話を伺っています。