hero

進学選択

【文Ⅱ→経済】プロのキャリアコンサルタントが振り返る、学生時代に取り組んで良かったこと ~福島さんインタビュー vol.1~

進学選択

2022/04/27

【文Ⅱ→経済】プロのキャリアコンサルタントが振り返る、学生時代に取り組んで良かったこと ~福島さんインタビュー vol.1~

# 文科Ⅱ類

# 経済学部

# 教育・人材

# コンサル

# 外資系コンサル

今回は、福島悠介さんのインタビューvol.1をお届けします。 福島さんは文科Ⅱ類から経済学部に進学し、2016年にコンコードエグゼクティブグループに新卒で入社。同社にてビジネスリーダー向けのキャリアコンサルタントとして勤務されています。現在プロのキャリアコンサルタントとして活躍している福島さんが、学生時代を振り返り、どのような経験を「良かった」と感じているのでしょう。進学選択の際の軸や、打ち込んでいたという部活での経験について伺いました。

──福島さんは文Ⅱから経済学部に進まれたということで、受験時に文Ⅱを受験した理由を教えてください。

福島さん

高校で社会を学ぶなかで、文化や法律、経済など様々な分野に触れてきましたが、その中でも経済分野に特に興味を持ったからです。以前から数学が得意で、数字を活用して社会を俯瞰して見ることができる経済学に、関心を持ちました。

──入学後、駒場で授業を受けていかがでしたか

福島さん

駒場での授業を受けて、やはり経済学の「世の中の現象を数式で表す」という点が面白いと実感しました。

ただ一方で、自分より目を輝かせて学問をしている同級生をたくさん見て、私が経済学の分野でアカデミアの道に進むことはないなとも感じていました(笑)。

当時明確に自覚していたわけではありませんでしたが、研究や勉強よりも、人に直接かかわることに興味を持っていたのだと思います。

──後期学部選択の際に、経済学部以外の学部は考えられましたか?

福島さん

経済学部以外に真剣に検討した学部は、後期教養の身体運動科学のコースです。

最初のきっかけは、スポ身の「つもりと実際」の授業でした。授業の中で、最大の握力を認識したうえで、その半分の握力を出そうと思っても、実際に半分の力を出力することができないということを教わったときに、非常に興味を抱きました。実は私は幼少期から楽器をずっとやっているのですが、常日頃から「こうしたい」という脳の指令と実際に出力されるものの違いを実感していたため、思い当たることがあったのです。

 

そう思っていた時、身体運動科学という授業を取りました。そのなかで、有名なアスリートを科学的に分析し、どうしてその人が良い結果を出せるのかなどを研究する学問分野がることを知りました。この学問なら、プロのアスリートのためだけでなく、趣味や健康のためにスポーツをしている多くの人々、また楽器の演奏をしている方の役に立つことができるかもしれないと思いました。実際に楽器演奏時の身体運動というテーマでレポートを出したことを覚えています。経済学部とどちらにするか最後まで悩みました。

──そのような中、最終的になぜ経済学部を選ばれたのですか?

福島さん

身体運動科学のほうは研究することで誰かの役に立つことができるかも、と考えて候補に挙げていました。しかし、1コマしか受講していなかったこともあり、後期課程でどのような研究をしていくか、想像がつきませんでした。一方で経済学部のほうでは、自分が研究したい内容が具体的にイメージできたので、経済学部を選択しました。経済学部では、東大を志したきっかけにもなった、高校在学時に興味を持って読んでいた書籍を執筆した先生のゼミで勉強することができました。

──先ほどまで授業について伺ったので、今度は勉強以外についてお伺いしたいと思います。福島さんは、サークルや部活など所属していましたか?

福島さん

私は東大オケ(正式名称:東京大学音楽部管弦楽団)に4年間所属していました。このオーケストラは、1年生の入部時点で「4年生まで所属し続ける」ということを決めなければならないという、体育会っぽい雰囲気のある部活で、私も全身全霊で打ち込んでいました。

 

部活の思い出は様々ありますが、その中でも特に東大オケという大きな団体の運営に関われたことは良い経験だったと感じています。東大オケの活動の一環として全国数か所を演奏して周る“演奏ツアー”というものがあるのですが、私はその運営に携わっていました。

運営の中では、たびたび意思決定をする必要が出てきます。とある人がA案を主張しているのに対して、別の人はB案を主張している。どちらの主張もわかるけれど、どちらかに決めて皆で納得しなければならない。そのような選択や決断、組織のメンバーシップの調整をしなければならないような場面は、高校生までの生活の中では起きることがありませんでした。これは社会に出てから役に立つ、非常に良い経験だったと思います。組織として、後輩への指導などにも尽力し、組織を動かすことの面白さや、人にものごとを伝える難しさを体験できました。

──東大でも有名な、由緒ある部活の運営を学生時代にご経験されたのですね。その他に良かったと思うことはありましたか。

福島さん

組織の運営以外に良かったと思う経験は、オケの練習を通して、自分自身がどういうことを楽しいと感じるかという分析ができたことです。私の考えるオケの楽しさとは、単に楽器を演奏することだけではありません。オケのメンバーとより良い演奏をするためには様々なことを行います。その中で特に自分が楽しさを感じることを知ることができたのは、後の人生にとって大きな価値がありました。私の場合は、オケの中で悩んでいるメンバーの相談役になることが、楽器を演奏することと同じくらい、場合によってはそれ以上に充実感を感じることでした。

その他、日々の練習の中で試行錯誤をし、自分の演奏の課題を見つけ、見直し、つぎにどのような練習するのかを考えることを繰り返しました。この「改善」の習慣も、仕事をする上で活きていると思います。

──部活以外で学生時代にやっておいて良かったことはありますか?/

福島さん

アルバイトで中学受験塾の講師をやっていたのですが、そこで生徒に作文を教えたのも良い経験だったと思います。都内進学校向けの塾ではあったのですが、主語と述語が対応していないというような、明らかな間違いを書いてしまう生徒が意外と多いのです。しかも、一度指導したからといって、次からできるようになるわけではありません。

数学の授業を行う際は、答えや解法が明確なので、比較的容易に教えることができました。しかし、作文は何をどのように教えればいいのか、当初はさっぱりわかりませんでした。どうやったら、入試本番にマイナス採点となるような、文章の書き方の明らかな誤りを出さないように指導できるか、塾の先生と相談しながら考えました。これが正解、という決まった解答がない問題に対し、試行錯誤を繰り返しながら子どもたちに指導できたことは得難い経験でした。人の成長のためには、粘り強く接していく必要があるのだと学んだことは、現在の仕事にも活きていると感じています。

──すごく充実した学生生活だったのだろうと感じるのですが、学生時代にやっておけば良かったなと思うことはありますか?

福島さん

もっといろいろな人と話をしておけば良かったと思いますね。私は部活もアルバイトも1つずつしかやっていなかったので、友人や知人の数はそれほど多くはありませんでした。一方で社会人になってからは数多くの方と話す機会があり、それが学びや成長につながっていると感じています。

学生時代もより多くの人と話していれば、もっと楽しかったのかもしれません。また、何かあったときに相談できる友人は大きな財産ですので、もっとたくさんな人と知り合い、話す努力をしておけばよかったと思っています。とはいえ、人数が多くなくとも、濃く関わることができた友人が多かったので、それはとても良かったことでした。

次の記事