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【車×IT】完全自動運転の未来へ、これからも続いていく挑戦の日々 ~ TURING株式会社インターン 井上慶昭さん vol.2 ~

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2022/06/27

【車×IT】完全自動運転の未来へ、これからも続いていく挑戦の日々 ~ TURING株式会社インターン 井上慶昭さん vol.2 ~

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今回は井上慶昭さんのインタビューvol.2をお届けします。井上さんは現在工学部機械工学科4年で、完全自動運転の国産車生産を目指すTURING株式会社にてエンジニアとしてインターンをされています。vol.2では井上さん自身のこれから挑戦していく領域と、TURINIGでのインターンについて伺いました。

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ーー機械工学科に進学された段階では自身のキャリアについてどう考えていましたか?

井上さん

進学時点では海外に留学して外資ITに就職するというキャリアを考えていました。機械工学科には独自の交換留学制度があって、成績次第ではMITとかに行けると聞いていたので、それを使って留学も目指す道もあるかなと当時は考えていました。ただ、このキャリアについては3年生冬の研究室振り分けの前にもう1度考え直したんです。

ーーどう考え直したのでしょう?

井上さん

3年生の冬の時には、もう結構プログラミングができたんですよね。それでそのスキルを使ってITの会社に入ることができれば良くも悪くも安泰だと思っていたので、ずっとその道を考えていたんですけど本当にそれを仕事として選んで大丈夫なのかと思い直しました。

受験勉強から大学生活、進振りから当時の研究室振り分けの時点まで自分のできることを伸ばしていて、自分が「やりたいこと」よりも「できること」の方に流れているなと感じたんです。もちろんITやプログラミングはやりたいことだったんですけど、もう一つのやりたいこと、「ものづくり」の方に目を向けてみてもいいのかなと思いました。ただ完全にプログラミングを捨てるわけではなく、ものづくりとITを両方組み合わせるようなことをしよう、研究室選択のタイミングだったのでそういう研究はなんだろうとか、もっと広げてそういうことができるようなキャリアはなんだろうと考えました。そうなったときに、僕は車が好きということもあって、自動運転だと思い、今はそういう方面の研究室に入っています。

ーー研究室もTURINGも自動運転を扱っています。研究室とTURINGで領域としては被っているのでしょうか?

井上さん

自動運転という大きな括りの中では被っていますが、アプローチの方法が違います。自動運転には大きく自律型と協調型というものがあって、自律型はイメージするような自動運転です。車についているセンサーがものを検知して、運転に必要な情報を自分で得るというシステムになっています。一方協調型は車についたセンサーや、街中に固定されたセンサーの情報をネットに送ってそこで情報を処理し、その結果を車に戻して必要な情報を得るというシステムです。研究室の方では協調型を、TURNIGでは自律型の自動運転について扱っています。僕はその2つのアプローチのどちらにも参加しているので、お互いのこれから解決しないといけない課題とかを見比べられるという意味で凄くいい経験になっています。

ーーTURINGでのインターンは井上さんの興味のある領域ドンピシャだと思うのですが、どうやってインターンを探されたのでしょう?

井上さん

やっぱり車×ITという部分で探していました。探し始めるまではそんなインターンはないんじゃないかなと思っていたのですが、車とIT、自動運転というキーワードで探していたらちょうどタイミング良くTURINGがスタートアップとして上がっている状態だったので応募しました。実際入った後に会社の人から「どうやってこの求人を見つけたの?」と聞かれるくらいには少なかったみたいです(笑)

それと応募要件に関しては、大体自動運転の求人だと経験必須のところが多かったです。自動運転の経験というよりは、車開発の経験か、深いITの経験ですね。そんな中でスタートアップではその経験が無い状態でもチャレンジさせてもらえることが多いと思うので、最初の経験を積む一歩として凄くありがたいなと思います。あと、学生主導のプロジェクトではないという部分も大きいです。技術プロジェクトの場合、学生主導だとどうしても技術力不足がネックになってしまうと思うのですが、TURINGでは学生ではなく、自動運転の世界的名門である米CMU出身の方がCTOを務めていたり、大手IT企業で役員としてAIの技術的統括をされていた方が現在参加していて、さらにカーメーカーの方とも協業させていただいているので技術レベルに関しても凄く高いと思います。

ーーインターンをされているTURING株式会社はどんな会社ですか?

井上さん

TURINGは、最終的に目指しているのは場所や時間も関係なく完全に自動で運行してくれる、ハンドルがなくても大丈夫なくらいの自動運転ができるシステムの実現と、あとはTURING自体で電気自動車を作ってそれを販売しようということです。ソフトとハードのどちらも扱っていくことを目指しています。自動車の会社はトヨタやホンダ、日産などなど大きな会社が沢山ある中で、今スタートアップとして参入していくのは無理なんじゃないかと思われるかもしれないんですが、”We overtake Tesla”ということを会社のモットーにするくらいみんなが本気で自動運転車の実現を本気で目指しています。

ハードの「車を作る」という面に関しては、今着々と計画を進めている段階です。車を作るというのは本当に色々な技術的なノウハウが必要で、長年車を作っている企業にはそういう研究や開発の蓄積があることが圧倒的な優位性だと思います。

一方でソフトウェアの方は開発の着手ハードルとしては低いので、そっちから開発していこうということで今は売られている既存の車を改造して自動運転車を実現しようとしています。

現在ではTURINGでお借りしているテストコース内の決まった道であれば、人間が触らずに3000円くらいのつけてあるWEBカメラから視覚情報を入れて、ハンドルを切ったりアクセルブレーキを制御したりしてちゃんと走ることができています。ただテストコースの外で実験をするには公道に出るための許可とかが必要なので、安全性を高めてそこの許可を取ることを今年中に目指しています。

ーーTURINIGの自動運転で用いる情報としてはカメラだけなのでしょうか?

井上さん

今はそうです。他の自動運転では色々なセンサーを使っていると思うんですけど、TURINGの考え方としては人間ってそこまでセンサーを積んで無くて、目で見て運転しているのでカメラでも同じ情報を取れるからいけるだろうという考え方です。

ーーTURINGで井上さんがされている業務について教えてください。

井上さん

現在実現しようとしている自動運転のプロセスとして、カメラの画像からその状況を把握してそこからどうハンドルを切ればいいのか計算するプロセスと、算出したハンドルを切る角度を実際のハンドルに命令として送信するプロセスがありまして、僕はその後者の方を担当しています。車の中に既に「ハンドルを何度切ってください」という指示を出す電気系統は存在しているので、そこに割って入って信号を入力して動かしています。


ただスタートアップなので、やっていることは毎日変わっています。エアコン操作をボタンからタッチパネルに変更していた次の週には、ハンドル操作をより深くハックし始めるといったスピード感です。記事公開時には、さらに次のステージの開発をしているかもしれません(笑)

ーー技術力という点で、井上さん自身大変だった点はありますか?

井上さん

今やっている業務ではプログラミングの知識と車特有の知識の両方が必要なのですが、始めるまではプログラミングの知識はあったものの車の知識に関しては全くなかったので、そこが大変でした。今使っている通信もここ数週間で存在を知ったレベルだったので(笑)

TURINGはスタートアップで、付きっきりで教えてもらえるほど余裕のある現場ではないのでわからないながらも自分で調べたり、周りと協力したりして進んでいけるといい環境だと思います。車の中の通信に関してもそうなのですが、自分で調べられるレベルに分解していくことが大事です。車のハンドルを制御して回したいとしても、どうすればいいのかわからないじゃないですか。そうしたら、車のハンドルを回しているのは何なのかや、どうやってその指令を与えているのか、受け取っているのかを調べます。そうすると、ハンドルを回す指令を僕らが出せばいいのかとなって、さらに今度はその指令のプロトコルは何なのか、そのプロトコルに沿った信号を安定して出すにはどういう電子基盤が必要なのか、その電子基盤のパーツはどういうもので、どういった役割を持っているのか…と、ひたすら分解して理解できる事項まで落とし込んでいっています。仕事も、社員の方と相談していく中で必要だよねとなった機能をインターン1人で実装していくことが多いので、そこに対して自分自身で挑んでいっているという感覚です。

ーー井上さん自身のキャリアとして、今後どのようなものを考えていらっしゃいますか?

井上さん

自分が好きなITと自動車を組み合わせた技術の領域で、どこまで成長していけるかというモチベーションで今動いています。自分がどんどんレベルアップして、どこまでいけるのかということを楽しみに思っていますね。目の前のキャリアで言うと、TURINGを続けながら修士に進む予定です。実は、学部で就職してもいいかなと考えたこともありました。実際に大企業からプログラミングの力を見込んでオファー的なものを頂いてもいたのですが、自動運転という自分の中心に据えたいテーマが見つかった今自分のやりたいことから離れるリスクというものも大きいかなと思いまして、そのオファーをお断りして修士に進みます。

修士の後はTURINGに残る未来ももちろんありますし、他の自動運転の会社に就職する未来もあるかもしれないです。

ーー最後に井上さんから東大1,2年生に向けてメッセージをお願いいたします。

井上さん

今できること、今自分に能力があると思っていることに縛られてキャリアを決めてしまうのはちょっともったいないなと思います。少し立ち止まって、本当に自分のやりたいことは何かを考えてみることも大事だと思うんです。やっぱりみなさん今までやりたいことに対して色んなことを乗り越えてこられて、それで今色々なことが出来る人になっていると思うので、やりたいことをキャリアの目標として掲げられるだけの可能性と能力があると思います。それならば、今できることだけに縛られず、本当にやりたいことを軸にしてキャリアを考えていったらいいんじゃないかなと思います。